くりぷろスタジオ合同会社

福岡県北九州市のホームページ制作・教育会社

タイポグラフィの基本とは

デザインをする際に色や余白、構図も大事ですが、文字もとても大事な要素です。
その文字をデザインとして効果的に配置し、読みやすさ美しさなど視覚的に魅せるためのデザインの技術をタイポグラフィといいます。フォントの種類や文字サイズ、行間、文字間などを調整し、効果的に配置することで魅力的なデザインになります。

タイポグラフィで意識することは、2つあります。可読性と見栄えです。
可読性では、文字の配置や間隔を調整して、読みやすいようにすること。見栄えでは、フォントの種類やサイズ、色、レイアウトなどを適切に組み合わせ、デザイン全体が魅力的になるようにすることです。

書体の種類も大きく2つに分類されます。和文書体と欧文書体です。
和文書体は、おもに漢字、ひらがな、カタカナの総称で「明朝体」と「ゴシック体」があります。欧文書体は、アルファベット、半角記号の総称で「セリフ体」と「サンセリフ体」があります。

では、「明朝体・セリフ体」と「ゴシック体・サンセリフ体」の違いを見ていきましょう。

明朝体／セリフ体

明朝体、セリフ体とは、線の右端に「セリフ（うろこ）」とよばれる飾りがあり、また横線よりも縦線のほうが太い書体になります。
これらの特徴から、明朝体、セリフ体は、全体的にスッキリと見え、文字が小さくても可読性に優れています。そのため、新聞や教科書などの長文に向いています。また、線の太さによっても与える印象が異なります。線が太い書体は、「厳格」「力強い」「重厚感」などの印象を与え、線が細い書体は、「柔軟」「中性的」「繊細」といった印象を与えます。

ゴシック体／サンセリフ体

ゴシック体、サンセリフ体とは、「セリフ（うろこ）」がなく、縦横の線の太さが均一な書体となります。
これらの特徴から、黒く目立って見えるため、文字が小さくても高い視認性を保つことができます。また、線の太さによっても与える印象が異なります。線が太い書体は、「男性的」「無機質」「安定感」などの印象を与え、線が細い書体は、「明るい」「女性的」「軽快」といった印象を与えます。

そして、もうひとつ重要なポイントがあります。デザインの中でたくさんの書体は使わないという事です。

１つめの例のような異なる書体を複数種類使用しているものは、全体の統一感が失われています。２つめの例のように、使用する書体を2～3種類にすることで、統一感が感じられるようになります。

書体にはそれぞれ異なる印象があり、ひとつのデザインでたくさんの書体を使うことは全体の統一感が損なわれ、デザインの意図が明確になりません。かといって、すべて同じ書体で統一してしまえば、面白みがなくなり全体的に動きのないデザインになってしまいます。
そこで使用する書体を2～3種類にするだけで、強調と調和のバランスが取れデザインの仕上がりが美しくなります。 書体の組み合わせが難しいときは、小塚ゴシックや小塚明朝などの「ファミリー書体」を使用すると統一感が出るでしょう。