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勉強して学びを得たときの疑問や改善点などを日々記録しています。
是非ご参考までに覗いてみてください。
- わてぃー
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北九州生まれ、北九州育ちのキタキューっ子。企業の広報担当や事務職を経て、デザインやWEB関係について現在勉強中。ちょっと変わったおもしろいものが好き。猫2匹を毎日吸いながら生きています。
「ゲシュタルトの法則」ってなあに?
今回は「ゲシュタルトの法則」についてお話しようと思います。
「ゲシュタルト崩壊」という言葉は聞いたことがある方も多いのではないかと思います。
「ゲシュタルト」とはドイツ語で「姿、形」という意味です。
「ゲシュタルトの法則」とは、人間が無意識のうちに、物をひとつひとつ認識するのではなく、「まとまり」や「グループ」として認識しているという法則です。
例えば、神社に猫がたくさんいる時に「神社に猫が12匹いるな…」とは思わないですよね。
「神社に猫のグループがいるな…」と自然に認識していると思います。
「ゲシュタルトの法則」では人間が持っている自然な感覚や、今まで生きてきた中で無意識のうちに身に付けた共通認識などをそれぞれの法則に分類しています。
この「ゲシュタルトの法則」を意識することで、様々なデザインをスッキリとまとまったものにみせることができます。
ゲシュタルト崩壊とは…
「ゲシュタルト崩壊」とは、初めは1つのまとまりとして認識できていたのに、注視し続けることによってバラバラのものに見えてきてしまうことです。
これは視覚疲労が起こり、認知機能が低下して起こっているのだそうです。
もし、自分に起こったとしても、誰にでも起こりうることで、深く心配する必要はありませんので安心してください。
ただ、デザインにおいてのゲシュタルト崩壊が起こると、まとまった要素として見せたいものがバラバラになってしまい、伝えたい情報が伝わらなくなってしまうことがありますので注意が必要です。
ゲシュタルトの法則における7つの要素
ゲシュタルトの法則は7つの要素から構成されています。
ひとつひとつご紹介したいと思います。
1.近接の法則
「近接の法則」とは、近くにあるもの同士が、同じグループやまとまりとして認識されるという法則です。

上の図はどちらも同じキツネの写真と文章が6つずつ並んでいます。
左側は写真と文章のまとまりが1つ、右側は写真と文章のまとまりが3つあるように感じると思います。
右側の方は間隔が空いているため、近くにあるもの同士がまとまって見えるので、3つが別々のグループのように見えています。
これが「近接の法則」です。
関わりがあるもの同士は近くに配置した方が「まとまりがある」と認識しやすくなります。
2.類同の法則
「類同の法則」とは、色や形、大きさが同じものは、同じループやまとまりとして認識されるという法則です。

上の図は、どちらも写真と文章の同じ要素で構成されていますが、右側の方は写真の大きさや形、文章の色が揃っておらず、1グループだとは認識しづらいと思います。
これが「類同の法則」です。
例えばWebデザイン等をする際に、同じセクションで見せたい場合は、色や形、大きさなどを揃えておいた方が良いでしょう。
3.連続の法則
「連続の法則」とは、図形などはつながった形で認識しやすいという法則です。

上のような図の場合、「>」と「<」が2つあるだとか、4本の直線が中心でつながっているという認識はあまりしないはずです。
ほとんどの人が「2本の直線が交わっている」という認識を自然としていると思います。
これが「連続の法則」です。
4.閉合の法則
「閉合の法則」とは、閉じた形をしているものは、同じグループだと認識されやすいという法則です。

例えば上の図のように【 】や( )のように括弧の始まりと終わりが2つで1セットのように認識されると思います。
これが「閉合の法則」です。
】と【 や、 )と( では同じグループとは認識しづらいと思います。
5.共通運命の法則
「共通運命の法則」とは、同じ方向へ動いていたり、同じ周期で点滅したりするものは、同じグループとして認識されやすいという法則です。

人間は、隣接や類同よりも共通運命の方を強く認識します。
このように、色や形が違っていても同じ速さで同じ方向へ動く図形は、同じグループであると自然と認識をしていると思います。
これが「共通運命の法則」です。
6.面積の法則
「面積の法則」とは、重なっている2つの図形がある場合、面積の小さい方が手前にあるように見えたり、主になる図形として見えたりするという法則です。

上の図のように、丸の図形の中にアイコンが配置されているものは、自然とアイコンが主になって見えていると思います。
これが「面積の法則」です。
日常的によくあるデザインなので感覚的に認識している方がほとんどかと思います。
7.対称性の法則
「対称性の法則」とは、対称な図形ほど、グループとして認識しやすいという法則です。

ここでは有名な「ルビンの壺」という画像を使用しますが、左のようにそのままの状態だと、人の顔にも壺にもどちらにも見えますが、真ん中に対称となる線を引くと、より顔の方が強く認識されるようになるかと思います。
これが「対称性の法則」です。
デザインをするうえでは、同じグループに見せたいコンテンツなどは対称に配置すると、より意図したように見せることができます。
以上が「ゲシュタルトの法則」を構成する7つの要素となります。いかがでしたでしょうか?
このような法則を意識してデザインを見てみると「あぁ!このデザインはあの法則か!」と気付きがあるかと思います。
また、自分がデザインをする時はゲシュタルトの法則を取り入れるというよりは、この法則に反していないかをしっかりと意識するようにしてください。
そうすることで、わかりやすく、意図したものが伝わるようなデザインに近づけることができます!
人間の無意識な部分を明確にすることは、デザインをするうえで大変重要なポイントとなります。
普段、様々なデザインをする場面でこの記事の内容を頭の片隅に置いていただければと思います。